卒業式?

卒業式

今日は、卒業式でした。他の学校は年末にあるのですが、この学校は全国共通テストが終わると、すぐ、卒業式です。こういう式では、来賓の挨拶があるのですが、いろいろなことが聞けておもしろいです。
例えば、元卒業生の挨拶として、「自分が生徒だったときは、男性の先生はいなかった、・・・。」とか、・・・。
あと「オーストラリア大好き〜。」というコメントが、こんな卒業式の祝辞でも、登場します。その祝辞は、「みなさん、成績の良い生徒も、良くなかった生徒も、いると思います。」、「成績が悪くても、そんなことで人生が決まるのではありません。」、「個性が大切です。」、「個性が良いということが、成功に繋がるのです。」という、祝辞で、「いいこと言うなぁ。」っと、思って聞いていたら、・・・。「自分の教え子で、成績が悪い子がいたけれど、個性はスゴく良かった。」、「その子が最近、訪ねてきました。」、「オーストラリアに行けることになったそうです。」、「やはり、個性は大切です。」
このエピソードは、いかにも本当にありそうです。本当の話だと思います。グレード9も卒業式に参加していることも考慮して欲しかった、・・・。たしかに、この国の場合、いい成績を取って、がんばっても、あまりよいことはないのかもしれません。オーストラリア人に気に入られて、オーストラリアへ移住することの方が、「成功」と言えるのかもしれません。
それだけで話は終わらず、「今までは、アジア人(中華系)に気に入られようとばかりして、都市へ都市へと向かって来たが、これからは、村へ戻るべきだ。村にこそ、資源がある。」と、同じアジア人である自分にとっては、やや不愉快なコメントで締めくくってくれました。
ただ、これは、「建て前」の議論です。外国人である自分の目から見ると、もっと、「村」にとどまって、「村」を豊かにしようとする努力をすれば、この国は必ず豊かになると思います。首都(ポートモレスビー)なんて、まったく魅力のない都市です。こういう話は、自分も生徒達にするし、宣教師(ドイツ人、アメリカ人、オーストラリア人)は、パプア人に対して同じような話をします。
ところが、パプアの生徒達に聞いてみると、首都は、魅力がある都市らしいです。村に帰るより、ココポにいたいという生徒達が大半です。自分の感覚では、ココポは、田舎なのですが、生徒の感覚では、ココポは大都会です。村に帰らず、ずっと、ココポにいたい。っと生徒達は答えます。もちろん、生徒の中には、ココポは、「勉強を阻害するもの(いろいろな店)」が多いから、「田舎の学校へ行きたい。」という生徒もいます。成績的には、田舎にあるマラバガ高校が、州のトップで、田舎にあるにもかかわらず、かなり人気が高い学校です。写真は、卒業生達の様子です。本当に、嬉しそうです。