最高のプレゼント?

「先生」カード

昨日、日本のテレビ番組のDVDが届きました。早速、「NHKプロフェッショナル仕事の流儀(中学教師 田尻悟郎)」を見ました。英語教師の田尻悟郎先生は、NHKに、何度も出ています。最初に、田尻先生を見たのは、まだ自分が日本にいたときです。NHK教育の番組でした。かなりの衝撃でした。とにかく、公立中学校の英語教師という制約があるなかで、あれだけの授業ができるということは、「ありえない。」と思いました。
その後、別の番組でも、田尻先生の授業を見ました。いろいろな番組で紹介される田尻先生を見て、当初の衝撃は小さなものになり、「やっぱり、普段は、色々な制約があるなかで、授業をやっている。」という、印象を持つようになりました。
むしろ、自分が巡り会った、先生達のほうが、すごい授業ができている、・・・。という印象です。ただ、授業は、先生と生徒の両者で作るものですし、「特に英語に興味がある。」とか、「これから、米国に永住する。」という人ばかりを集めたクラスと比べるのは、ナンセンスです。
一番最初に見た授業の様子は、やや「教育関係者に見せるための授業」、「模擬授業」で、あったような感じがします。今回の番組で紹介されている授業のシーンは、それほど「すごい!」という印象を受けるものではなかったです。
この番組は、全国の公立中学の英語教師が見ているはずです。「そんなに違わないけれど、ちょっと、普通と違う。」、「ちょっとスゴい。」、そんな授業シーンが多かったことで、今までの「違っているところばかりを強調した」番組よりも、日本全国の中学校の英語教育のレベルアップに、相当なインパクトがあるのではないかと思います。
実は、「数学の授業」が、ネックになっていると感じていているところです。詳細は、JICAに提出した報告書に記しました。簡単に書くと、ひとりひとりの学力差が大きすぎて、1対1で教えないと、生徒の理解が進まないということにあります。一つの解決策として、コンピュータ−の時間にエデュテイメントソフトで、数学の基本を復習することを課しています。
多くの生徒がいるクラスであっても、いかに1対1で、教える時間を確保するか???この田尻先生の授業が、かなり、参考になりました。NHKのサイトでは、「プロフェッショナルの道具」として、別の道具が紹介されているのですが、「Teacher」とかいた札、これはスゴいと思いました。この道具は、パプアでも使える。と思いました。
生徒に先生役をしてもらうことは、今までもやってきました。生徒同士が教え合うグループワークもやっています。ただ、気まぐれに生徒を「XX先生」と呼んでも、パプアニューギニアの生徒は、とてもシャイなので、うまくいきません。
生徒に、「先生」と書いた札を渡す。つまり、「先生」という称号を与えてしまう。このやり方は、先生がとても尊敬されているパプアニューギニアで行うと、日本で行う以上の効果がありそうです。「先生」という称号は、パプアニューギニアの子供達にとっての最高のプレゼント、インセンティブ(勉強の動機)になります。
早速、カードを作って、今日、試しました。うまくいく部分と、改善な必要な部分があります。写真は、「Teacher」カード作成中のパソコン画面です。この番組関係者の皆さんと、このDVDを送ってくれた知人に感謝です。
番組の司会は、「茂木健一郎」氏です。テーマソングは、「スガシカオ」氏が歌っていて、ついつい口ずさんでしまう曲です。

プロフェッショナルの道具(中学教師 田尻悟郎)

screenshot
http://www.nhk.or.jp/professional/tool/060907/index.html

NHKプロフェッショナル仕事の流儀(中学教師 田尻悟郎)

screenshot
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/060907/index.html