経済って?

ポスト

11月20日のブログにも書いたのですが、自分が子供の頃に読んだ本で、パプアの子供達にぜひ読んでもらいたい「レモンをお金にかえる法」という本があります。パプアニューギニアが発展しない理由の一つは、「経済」に対して、あまりにも知識のある人が少ないからではないかと、考えられます。同僚の先生と話をしていて驚くのですが、為替レートが、変わると、どうなるの?っと、いうことを、ほとんど正しく理解していません。で、パプアの子供達にぜひこの本のオリジナル版(英語)を、読んでもらいたいと、生徒に見てもらったこともあります。その結果は、やっぱり、・・・。というものでした。例えば、「資本capital」、「賃金wage」、「ストライキstrike」、「ボイコットboycott」、「機械化mechanization」、「合併merger」、「起業家entrepreneur」といった、日本の同年代の子供達であれば、少なくとも聞いたことがあるような言葉でさえ、ほとんど聞いたことがないそうです。
写真は、近くの郵便ポストです。この本のことを、思い出させてくれた子供が、マウントハーゲン(現地語の訓練地)にいます。「将来の夢は、お店を持つこと。だから、学校へ行きたい。」という子供に出会いました。お店を経営していくためには、知識として、いろいろなことを知っているということだけでは、全然駄目です。ただ、知識があまりにもないということが、この国の小売店がほとんど、外国人によって経営されているということと無関係とは思えません。その子供の経済環境は、きわめて貧しく、自給自足の生活を送っています。親の収入を考えると、グレード9に進むことは、ほぼ無理と思われます。その子供に、直接、本と手紙を送れると良いのですが、その子供の家庭には、「住所」というものが存在しません。この国の場合、お金を払って、郵便局に私書箱を持たないと、手紙を受け取れないのです。そこで、(今、日本にいる)18年度1次隊の人に、本と手紙を送って、その子供に直接手渡ししてもらうことにしました。無事、その子の手元に、本が届くと良いのですが、・・・。

新装版 レモンをお金にかえる法

新装版 レモンをお金にかえる法